イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
はぁ!?

何で?私がそんな事に?!

「それなら、有希子だって入社当初から騒がれてて、未だに色んな男性からアプローチされたりしてるじゃない!私はそんなの無いもの!」

事実、私は玲一さん以外に声をかけられたことなどない。

「うん、あんたはクールビューティで高嶺の花とされてて、近寄れる雰囲気じゃなかっただけで私より憧れて好かれてるのよ?」

そんな事ないのに!

「本人自覚なしの天然さんというか、鈍感さんなんだね」

ため息と共に柏木さんに言われる。

「そこが莉々花ちゃんの可愛いところよ」

志帆さんには満面の笑みで言われた。

「私、天然なの?」

思わず呟いてしまった私。

「天然というか、鈍感かな!」

「受付でも名刺置いてく人多数だけど、どれも裏も見ずに整理されてくもの」

「おぉ!男泣かせ!」


どうやら、やたら貰ってた名刺はアプローチだったみたいです。
頂いたら整理してファイリングするだけで裏なんて気にもとめなかった。

「うん、鈍感だね!特に異性関係!」

三人にブンブン首を縦に振られたら、私は反論する術も無くしてしまった。
そんな鈍い私だから、ハッキリ意思表示する玲一さんくらいでないと気付かなかったのかな?

そんな風に考えつつ食べ終わり、午後も受付業務をこなして定時を迎えた。

受付は基本定時上がり。

その時間になるとその後の来客者が連絡を取れるように社内電話を受付に置き案内板を置く。
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