イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした～愛の重さはヘビー級？！～

そのあと、更衣室に行き制服から私服に着替えてそこを出る。
すると、出てすぐの壁に寄りかかった玲一さんを見つけた。
この時間にここに居ることが無い玲一さんを前にして驚く。

「お疲れ様です、副社長。何か御用ですか？」

そう、一応ここはエントランスに近い。
他の社員の目に止まらないとも限らないので笑顔を意識しつつそう問いかけた。
すると、その呼びかけ方が嫌だったのか眉間にしわを寄せる玲一さん。

「副社長、お疲れ様です。送迎にいらしたのでしょう？やっぱりまだ偶に痛そうでしたからね。莉々花ちゃん、副社長に家まで送っていただきなさいね！また来週」

そう言って志帆さんは、サラっと帰って行ってしまった。

「やっぱり、無理してましたね？莉々花、帰りますよ」

そう、言うなり私の肩を引き寄せて歩き出す。

「玲一さん！ここ、会社！」

思わず咎める様に声を上げる。

「もう、隠す必要はありません。莉々花は僕のプロポーズに答えてくれました。それなら莉々花は僕の婚約者でしょう？どこに遠慮する必要があるんです？」

無茶苦茶視線が痛いです！
ほんとに痛いです！

「莉々花、大人しく副社長に従って帰りなさいね？まだ本調子には遠いわよ？週末も忙しいんだら、帰ってゆっくりしなさいよ！」

なんと、行きあった有希子にまで言われてします。
副社長である玲一さんのの隠さぬ行動から私たち二人の仲、それがどうやら周知になりつつある事を悟った。