迷惑×嫌味×幼なじみ
あいつと俺は、腐れ縁ってやつだ。
病院、保育園、小学校、中学校、高校。
意図したわけではないが、自然とそうなったし、こっちだって好きでそうなってるわけじゃない。
そもそもあいつは幼少のときから世話がかかるやつだった。
すぐ泣く。
すぐ迷子になる。
すぐ飽きる。
三拍子そろった困ったちゃんに付き合わされたのは、いつも優等生の俺だった。
中学生になって落ち着いたのか、しばらく接点がなくなってお役御免でせいせいしたのに、高校になったら今度は授業をサボる。
そして担任が俺に白羽の矢をたてて、頼まれて俺が探して連れて行く。
俺はあいつのお守りではないのに。
あいつと俺の関係はいわば、子どもとそのお守りの親戚の兄ちゃんみたいな関係だ。
ほんと、迷惑。
付き合ってるの? と聞かれることも多いけど、あんな迷惑な幼なじみ、絶対に願い下げだ。