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ピンポーン
「はーい」
がちゃり、と内側から鍵を開ける音がして、ドアが開く。
「いらっしゃい、ユカちゃん」
出てきたのはいつも通りゴージャスな「みどりさん」。
お邪魔します、と頭を下げて私は草野家に上がった。
お茶淹れるねえ、と言ってみどりさんは対面キッチンから声をかけてくれる。
「みどりさん」は翔太サンのお母さんだ。
はじめて会った時も私は同じように草野家のチャイムを鳴らした。
てっきり翔太サンが出てくると思っていたら、知らない女の人が出てきてびっくりした。
そんな私の様子を微塵も気にかけず知らない女の人は
「女子高生だー。
きゃー若ーい。お肌つるつるー髪痛んでなーい」
と無邪気に笑った。
ので、私は面食らってしまった。
名前なんて言うの?と聞かれて私はしどろもどろになっているとき、
「クソババア、勝手するんじゃねえ」
と奥から不機嫌そうな声がして奥から翔太サンが現れた。
それでやっと私は家を間違えたわけではないことにほっと胸をなで下ろし、ふと思い出す。
『クソババア』
翔太サンのお母さんだ、とその時気付いた。
その日以来、翔太サンちに行くと3回に1回くらいみどりさんに会うようになったのだ。
「はーい」
がちゃり、と内側から鍵を開ける音がして、ドアが開く。
「いらっしゃい、ユカちゃん」
出てきたのはいつも通りゴージャスな「みどりさん」。
お邪魔します、と頭を下げて私は草野家に上がった。
お茶淹れるねえ、と言ってみどりさんは対面キッチンから声をかけてくれる。
「みどりさん」は翔太サンのお母さんだ。
はじめて会った時も私は同じように草野家のチャイムを鳴らした。
てっきり翔太サンが出てくると思っていたら、知らない女の人が出てきてびっくりした。
そんな私の様子を微塵も気にかけず知らない女の人は
「女子高生だー。
きゃー若ーい。お肌つるつるー髪痛んでなーい」
と無邪気に笑った。
ので、私は面食らってしまった。
名前なんて言うの?と聞かれて私はしどろもどろになっているとき、
「クソババア、勝手するんじゃねえ」
と奥から不機嫌そうな声がして奥から翔太サンが現れた。
それでやっと私は家を間違えたわけではないことにほっと胸をなで下ろし、ふと思い出す。
『クソババア』
翔太サンのお母さんだ、とその時気付いた。
その日以来、翔太サンちに行くと3回に1回くらいみどりさんに会うようになったのだ。