なれたなら。ーさよなら、私の大好きな人ー
If.2 キミの腕の中で泣けたなら
深侑にいきなり抱き締められてから数日経った休日。
待ち合わせの駅前に着いて人ごみの中、待ち合わせをしてる人を探す。
「あ!夏生センパーイ!ここです!」
「あ、いたいた。ごめんね、遅くなって」
「大丈夫ですよ!まだランチの時間じゃないですし!」
いつものように大きく手を振る葵ちゃんのところに駆け寄る。
葵ちゃんは人を見つけるのが上手いな。
この前もすぐ私と柊花を見つけたし。
今日は葵ちゃんにランチに誘われて駅前にやって来た。
葵ちゃんは夏らしくミニスカートを履いている。
生足が歳が一歳差とは思えないほど眩しい。
「早速いきましょ!
たくさん食べたくて朝食抜いてきたんです!
だからお腹ペコペコで」
「うん、いこっか」
葵ちゃんと他愛ない話をしながら目的の店へ向かった。