貴方のためだけチョコ、貰ってくれますか?
渡せずじまいのチョコレート
バレンタインデー、恋する乙女は奮闘する。
「瓜生さん、ちょっとお時間いいですか?」
「悪い、今忙しい」
「瓜生くん、今夜食事でも」
「すいません。今日は予定が」
女性達のアピールを次々と切り捨てるこの男、瓜生真人は、スッと通った鼻筋にメガネが良く似合う美形だ。おまけに出世コースのできる男。
彼と私、橘香奈は大学で同じサークル。先輩だった彼はそっそかしい私を今でも気にかけてくれる。そんな彼を好きになるのは早かった。でもこの関係を壊すのが恐くて、鞄に入った彼へのチョコは毎年渡せずじまい。
それに…
17時。デスクを立つ彼は、数年前からこの日だけ定時で帰るようになった。
そう彼女持ち確定。
はぁ、私も帰ろう。
「瓜生さん、ちょっとお時間いいですか?」
「悪い、今忙しい」
「瓜生くん、今夜食事でも」
「すいません。今日は予定が」
女性達のアピールを次々と切り捨てるこの男、瓜生真人は、スッと通った鼻筋にメガネが良く似合う美形だ。おまけに出世コースのできる男。
彼と私、橘香奈は大学で同じサークル。先輩だった彼はそっそかしい私を今でも気にかけてくれる。そんな彼を好きになるのは早かった。でもこの関係を壊すのが恐くて、鞄に入った彼へのチョコは毎年渡せずじまい。
それに…
17時。デスクを立つ彼は、数年前からこの日だけ定時で帰るようになった。
そう彼女持ち確定。
はぁ、私も帰ろう。
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