学園物語
私の許婚…なんだ

「ねぇ、花園さん」

「はい、なんでしょうか?」

「姫華さんって呼んでもいい?」

「ええ、いいですよ」

私はひきつった笑顔しか向けられなかった

「姫華さんって、よく勇気とかと一緒にいたりするよね?」

「はい、勇気先輩の許婚が私の友達なんですよ」

「そうなんだ、それより」

「なんでしょうか?」

「勇気たちのことは下の名前で呼ぶのに俺は呼んでくれないんだね」

呼びたくないっ…でもっ…

「広也さんっ…」

「ありがと、これからはそう呼んでくれていいからね」

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