好きって言ってもいいですか?

学校に着き、下駄箱で上履きに履き替えているときに麗奈が言う。

「亜子はさ、考えすぎなんだよ。相手のことを知らないから、とか思ってるのかもしれないけど、気になるなら付き合ってみて、それから相手のこと知ったって遅くないと思うけど?」


…麗奈が大人に見えます。
とても神々しい光が麗奈の頭の上のほうから射してるような気が…。
眩しいです、麗奈様。

でも、その言葉で私は分かったことがある。

私、夏目さんのこと気になってるんだ。

「う、うん…」

私は返事をして顔がまた赤くなるのがわかる。
麗奈は私をぎゅっとして可愛いっと言ったあと、頑張れ、と背中をたたいてくれた。

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