好きって言ってもいいですか?
カフェに行くなら、そういう感じの話にはならないよね。
そう安心して私は、カフェに着いたようで車を降りた。
外観内観ともにオシャレ。
アンティークっぽい感じ。
落ち着きそう。
本でも読みながらコーヒーを楽しみたい感じの落ち着いたお店だ。
「どうぞ、姫様」
「や、やめてくださいよ姫だなんて」
カランカランとドアを開けるとベルが鳴る。
店員さんがすかさず来て、席へ案内してくれる。
メニュー豊富。
カフェモカが好きな私はカフェモカ。
夏目さんはブラックしか飲めないらしく、本日のおすすめブレンドコーヒーというものにしていた。
そこで一つ、気になるものが。
木苺のタルトがあった。
じーっと見ていると、夏目さんがクスっと笑って店員さんに言った。
「木苺のタルトも、ひとつお願いします」
かしこまりました、と言って注文を繰り返し、去って行った。