好きって言ってもいいですか?

…どれも綺麗。
私にはもったいないものばっかり。

その中で、1つ目を引くものがあった。

とてもシンプルな作りの小さなダイヤが1つ付いているもの。

私の視線が止まったのが分かったのか、すかさず夏目さんが東条さんに、出して、と頼んでいた。

「これ?」

「あ、えっと…」

少し恥ずかしくなって頷く。
サイズを確認する東条さん。

「お、これちょうど7だね」

そう言って私の指にはめようとする。

それをすかさず遮る夏目さん。
顔が必死なんだけど…。

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