好きって言ってもいいですか?

「ねぇ、その後は?ちゅーされてないの?」

ワクワクした感じでボールペンを片手に聞いてくる。
ちゅーしてない!
いや、ちょっと、あの、うん、しそうだったけど…。

「し、してないよ」

「何も言ってなかったのー?したいなぁ、とか」

ほんと鋭いんだよなぁ。
それっぽいことは言われたんだけどね…。

「う、ううん…?」

頑張ってごまかす。
でもすぐに麗奈にはバレた。

「したいとは言われてないけどそれっぽいのは言われたわけね。余裕ない、とか?」

「なんで知ってるの!!」

言ってから、まずったと思った。

麗奈がすっごい目をキラキラさせてる…。
そしてボールペンをノートにすごい勢いで走らせた。

「ふむふむ…いいね、純愛ものだね。」

…面白がられてる…。
こっちはドキドキしすぎて大変だったのに。

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