あんずジャム
***
会議会場である1年A組の教室には、まばらに人が集まり初めていた。
知り合いがいる人は雑談に興じているようだが、いない人は、居心地悪そうにしている。
優羽は言うまでもなく後者である。
(苦手だ…この空間)
とりあえず後ろの端の席に座る。
しばらく静かにしていると、座っていた席の机にドンと筆箱が置かれた。
驚いて横を見ると、ニッコリと優しそうな微笑みを浮かべる男子生徒がいた。
スリッパの色からすると、3年生だ。
「そこ、多分俺の席だと思うよ」
彼はそう黒板を指さしながら言う。
見ると、どうして気がつかなかったのか、座席表が貼られていた。
「す、すみません!」
慌てて確認すると、気まずいことに、本当の席は、間違えていた席の隣だった。
優羽は戻って彼の隣に座ると、もう一度謝ろうと彼を見る。
が、そのタイミングで担当の教師が来て、プリントが配られ、説明が始まってしまった。
会議会場である1年A組の教室には、まばらに人が集まり初めていた。
知り合いがいる人は雑談に興じているようだが、いない人は、居心地悪そうにしている。
優羽は言うまでもなく後者である。
(苦手だ…この空間)
とりあえず後ろの端の席に座る。
しばらく静かにしていると、座っていた席の机にドンと筆箱が置かれた。
驚いて横を見ると、ニッコリと優しそうな微笑みを浮かべる男子生徒がいた。
スリッパの色からすると、3年生だ。
「そこ、多分俺の席だと思うよ」
彼はそう黒板を指さしながら言う。
見ると、どうして気がつかなかったのか、座席表が貼られていた。
「す、すみません!」
慌てて確認すると、気まずいことに、本当の席は、間違えていた席の隣だった。
優羽は戻って彼の隣に座ると、もう一度謝ろうと彼を見る。
が、そのタイミングで担当の教師が来て、プリントが配られ、説明が始まってしまった。