もしもあの時
記憶 sideヤマ
出会いは15年前の春、まだ19歳だった。
『ラグビー』が俺達を出会わせ、結び付けてくれた。
出身地も学部も違う俺達が出会い、過ごした4年間。
「今日もな!」
「俺バイト」
「休めよ」
部活が終われば誰かの家に集まって麻雀。
ラグビー部の中でもいつもつるんでいたのは、タッキーとタカとトオヤ。
地方からきた俺達は一人暮らしで、毎日暇を持て余していた。
きっとはじめの頃は、若干のホームシックにでもかかっていたんだろうな。
知らない土地での寂しさを埋めるために、つるむようになった気がする。