総長様の復讐
正直、拍子抜けだった。



愛沢だったら、言い返して来ると思った。


だけど、愛沢は悲しげに俺を見ていた。


一瞬、ほんの一瞬だけどうしょうなく苦しかった。



「隼人ッッ、愛沢は??」


「撒かれた」


隼人を撒くってあいつ凄くない?


ある意味。


「まあ、いいや。しかしあいつ最低だよな。

いい逃げかよ」


俺の言葉に睨む隼人。


「何?」



「凛ちゃん泣いてたよ。


お前みたいなゴツイ奴に復讐するために会いに来たみたいに言われたら誰でも怖いわ」



ゴツイーーひどい言い草。


< 10 / 146 >

この作品をシェア

pagetop