総長様の復讐
お兄ちゃんは、ただ、目の前の金髪くんを、歪みのない目で見る。


金髪くんは顔を直、歪ませた。


不意に私と、視線が合う。



あっーーやばい。



「いやぁぁ!!」


ヤバイ、と思った束の間。



私は、囚われた。



「おい、何してんだよ!!


離せよ‼」


お兄ちゃん、助けてーーー



「お兄ちゃんーーー



助けて」


私は、震える声で呼んだ。


私が目を合わさなければ、囚われることはなかった。



お兄ちゃんーーごめんなさい。


そんな顔、しないで。


< 69 / 146 >

この作品をシェア

pagetop