ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
……いや、待って。むしろ今告白するべき? “あなたのことが好きになったからです”って言ってしまえばいいんじゃないだろうか。
今がベストなタイミングかもしれないと思うと、急激に心拍数が上昇し始める。
緊張して「えっと、その」と、俯き気味でもごもごしゃべってしまっていた、そのとき。
突然手を取られ、ぐいっと彼のほうに引っぱられる。前屈みになった身体は、彼の胸に引き寄せられるように、ぽすんと収まった。
ベッドに入ったときと同じ香りが鼻をかすめ、一際大きく心臓が跳ねる。
左手で背中を、右手で後頭部を支えられ、優しくふんわりと包み込まれて。圧迫されているわけでもないのに、うまく息ができない。
「あっ、朝羽さ──!?」
う、そ……抱きしめられてる! どうして!?
腕の中で硬直したまま、心臓だけをバクバクと激しく鳴らす私の耳に、低くて甘めの声が響く。
「こうやって夫婦らしいことをすれば、遠慮しないで話しやすくなるかなと」
あ……もしかしたら、抱きしめることで、私たちは事実上でも夫婦なのだと実感させてくれているのかもしれない。
だからなんでも打ち明けてほしいと、きっと彼は思ってくれているのだろう。
今がベストなタイミングかもしれないと思うと、急激に心拍数が上昇し始める。
緊張して「えっと、その」と、俯き気味でもごもごしゃべってしまっていた、そのとき。
突然手を取られ、ぐいっと彼のほうに引っぱられる。前屈みになった身体は、彼の胸に引き寄せられるように、ぽすんと収まった。
ベッドに入ったときと同じ香りが鼻をかすめ、一際大きく心臓が跳ねる。
左手で背中を、右手で後頭部を支えられ、優しくふんわりと包み込まれて。圧迫されているわけでもないのに、うまく息ができない。
「あっ、朝羽さ──!?」
う、そ……抱きしめられてる! どうして!?
腕の中で硬直したまま、心臓だけをバクバクと激しく鳴らす私の耳に、低くて甘めの声が響く。
「こうやって夫婦らしいことをすれば、遠慮しないで話しやすくなるかなと」
あ……もしかしたら、抱きしめることで、私たちは事実上でも夫婦なのだと実感させてくれているのかもしれない。
だからなんでも打ち明けてほしいと、きっと彼は思ってくれているのだろう。