ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
そうして息を吸い込んだ瞬間、ダイニングテーブルの上のスマホが色気のない音で震え始めた。
言葉がのどに詰まる。反射的にスマホのほうを振り向き、再び朝羽さんと目を見合わせると、彼はふっと微笑んだ。
「少しでも元気になったならよかった」
そう言って、彼は私が電話に出られるように身体を離し、着替えるために部屋へ向かおうとする。
あぁ~……やっと言えそうだったのに! 完全にタイミングを逃してしまった……。
内心ものすごくガッカリして肩を落とし、仕方なくテーブルに近づく。スマホを手にすると、わが兄の名前が表示されている。
しろちゃんの呪いかこれは、と苦笑しつつ、応答をタップしてスマホを耳にあてた。
『初音~! 今日はちゃんと家からかけてるぞ。この間は結局、真琴に代わらせてもらえなかったからな』
「あー、そう……」
意気揚々としたテンションの兄についていけず、気力のない返事をした。
『なんか元気なくないか?』と、怪訝そうにする彼を適当にごまかし、なんとか気持ちを切り替えて用件を聞く。
すると、こんな内容が返ってきた。
言葉がのどに詰まる。反射的にスマホのほうを振り向き、再び朝羽さんと目を見合わせると、彼はふっと微笑んだ。
「少しでも元気になったならよかった」
そう言って、彼は私が電話に出られるように身体を離し、着替えるために部屋へ向かおうとする。
あぁ~……やっと言えそうだったのに! 完全にタイミングを逃してしまった……。
内心ものすごくガッカリして肩を落とし、仕方なくテーブルに近づく。スマホを手にすると、わが兄の名前が表示されている。
しろちゃんの呪いかこれは、と苦笑しつつ、応答をタップしてスマホを耳にあてた。
『初音~! 今日はちゃんと家からかけてるぞ。この間は結局、真琴に代わらせてもらえなかったからな』
「あー、そう……」
意気揚々としたテンションの兄についていけず、気力のない返事をした。
『なんか元気なくないか?』と、怪訝そうにする彼を適当にごまかし、なんとか気持ちを切り替えて用件を聞く。
すると、こんな内容が返ってきた。