ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
「初音も、その日はゆっくり食事でもしておいで。本来なら俺も同席したほうがいいだろうが、志楼さんは嫌がりそうだしな」
「すみません、面倒で失礼な兄で……」
私はどんよりとした苦笑を浮かべて脱力した。
本当に、早く妹離れしてほしい。朝羽さんも決していい気分ではないだろうし。
しかし、私のそばに歩み寄ってきた彼は、その大きな手をぽんと私の頭に乗せて、こんなことを言ってくれる。
「近いうちに必ず認めてもらうから。初音の夫には、俺が一番相応しいって」
頼もしい言葉をもらえて、喜びが胸にじんわりと広がった。頭を撫でられるのも初めてだし、キュンとする。
いつにも増して優しい旦那様を見上げ、「よろしくお願いします」と微笑んだ。
でもなんだか、触れてくれる手や私を見下ろす瞳から、愛情に近いものを感じる……ような気がしてしまう。
きっと、この人に愛されたい、という私の願望が混ざっているせいだ。
でも、着々と相思相愛の夫婦には近づいているはず。
私が恋に落ちたのは、紛れもない事実だから。
「すみません、面倒で失礼な兄で……」
私はどんよりとした苦笑を浮かべて脱力した。
本当に、早く妹離れしてほしい。朝羽さんも決していい気分ではないだろうし。
しかし、私のそばに歩み寄ってきた彼は、その大きな手をぽんと私の頭に乗せて、こんなことを言ってくれる。
「近いうちに必ず認めてもらうから。初音の夫には、俺が一番相応しいって」
頼もしい言葉をもらえて、喜びが胸にじんわりと広がった。頭を撫でられるのも初めてだし、キュンとする。
いつにも増して優しい旦那様を見上げ、「よろしくお願いします」と微笑んだ。
でもなんだか、触れてくれる手や私を見下ろす瞳から、愛情に近いものを感じる……ような気がしてしまう。
きっと、この人に愛されたい、という私の願望が混ざっているせいだ。
でも、着々と相思相愛の夫婦には近づいているはず。
私が恋に落ちたのは、紛れもない事実だから。