ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
「でも、まだ夫婦とは言い難いです。恋愛結婚ではないですからね」
自分たちの微妙な関係を思うと、自嘲気味の笑いがこぼれた。
私のひとことを聞いた大和さんは、二つ目のカクテルを作りながら意外そうに目を丸くする。
「もしかして朝羽、なにも言ってないんですか? 好きだとか、愛してるだとか」
「えっ!? いえいえいえ、そんな言葉は全然!」
ドキッとする発言で声が裏返り、次いでぶんぶんと首を横に振った。
そういえば、自分が気持ちを伝えることばかり気にしていて、朝羽さんが私のことをどう想っているのかはあまり考えていなかったな。
あの無愛想な彼から、そんな甘いセリフが飛び出したら……と想像しただけで悶え死ぬ。
頬を火照らせて縮こまっていると、前方から呆れたようなため息が聞こえてくる。
「なにやってんだ、あいつ……。やっぱケツ叩いてやらねーとダメか」
シェイカーを構える大和さんが独り言を漏らし、私は首をかしげて見上げる。彼はニコッと笑い、「あ、いえ」とごまかすだけ。
大和さんの考えはよくわからないけれど、きっと朝羽さんとは仲がいいんだろうな、となんとなく感じた。見た目や性格は、ふたりともタイプが全然違うのに。
自分たちの微妙な関係を思うと、自嘲気味の笑いがこぼれた。
私のひとことを聞いた大和さんは、二つ目のカクテルを作りながら意外そうに目を丸くする。
「もしかして朝羽、なにも言ってないんですか? 好きだとか、愛してるだとか」
「えっ!? いえいえいえ、そんな言葉は全然!」
ドキッとする発言で声が裏返り、次いでぶんぶんと首を横に振った。
そういえば、自分が気持ちを伝えることばかり気にしていて、朝羽さんが私のことをどう想っているのかはあまり考えていなかったな。
あの無愛想な彼から、そんな甘いセリフが飛び出したら……と想像しただけで悶え死ぬ。
頬を火照らせて縮こまっていると、前方から呆れたようなため息が聞こえてくる。
「なにやってんだ、あいつ……。やっぱケツ叩いてやらねーとダメか」
シェイカーを構える大和さんが独り言を漏らし、私は首をかしげて見上げる。彼はニコッと笑い、「あ、いえ」とごまかすだけ。
大和さんの考えはよくわからないけれど、きっと朝羽さんとは仲がいいんだろうな、となんとなく感じた。見た目や性格は、ふたりともタイプが全然違うのに。