ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
ふたりはどんな話をするんだろう。学生時代の朝羽さんって、どんな男子だったのかな。

好奇心がむくむくと湧いてきて、いつか聞いてみたいなと思っていると、大和さんは兄に綺麗な水色のカクテルを差し出しながら言う。


「前、朝羽に『結婚相手どんな子?』って聞いたら、さらっと言ってましたよ。『見た目も中身も可愛い子だよ』って」

「えっ……」


意外な事実を聞き、キョトンとした私の顔に、再びじわじわと熱が集まってくる。

嘘、朝羽さんがそんなことを? ただのお世辞だろうか。でも、気心の知れた大和さん相手だから本音?

もし本当に心からそう思ってくれているのだとしたら……ヤバい、めちゃくちゃ嬉しい。

どうしようもなく緩んでしまう口元を両手で隠していると、隣の兄がぐいっとカクテルをひと口飲み、ぶつぶつとぼやく。


「初音が可愛いって、当たり前じゃないですか。だから渡したくないんだよ……」

「妹さんが大好きなんですね」


どこか含みのある笑みを浮かべる大和さんの言葉に対し、兄はキリッとした表情になって頷く。

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