ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
恋が始まるきっかけがなんだったのかを自分自身で再確認しながら、彼と視線を絡ませ、淀みのない声で告げる。
「冷静なところも、朝が弱いところも、たまに照れて敬語になるところも、全部好きです」
ずっと心の奥に留めてしまっていた想いを、今はすんなりと告白することができた。
でも、じわじわと恥ずかしさが湧いてくる。真剣な表情になる朝羽さんから目を逸らすと、彼の口からぽつりぽつりと言葉がこぼれる。
「……見合いをしたとき、実は迷いがあったんだ。誰かを本当に愛したこともないこの俺が、なにも知らない相手を一生守っていけるのか、自信がなくて」
意外な事実が語られ、私は再び目線を上げた。止まっていた彼の手が、愛でるように頭を撫で始める。
「でも、初音と話したほんの数十分で、その迷いは消えてた」
「どうして?」
「仕事や結婚に対して自分の考えをしっかり持っていて、俺とは違って迷いがない初音は、“なんて素敵な子だろう”って思った。この子となら、愛が見つけられるかもしれないって。たぶん、あのときから惹かれていたんだと思う」
「冷静なところも、朝が弱いところも、たまに照れて敬語になるところも、全部好きです」
ずっと心の奥に留めてしまっていた想いを、今はすんなりと告白することができた。
でも、じわじわと恥ずかしさが湧いてくる。真剣な表情になる朝羽さんから目を逸らすと、彼の口からぽつりぽつりと言葉がこぼれる。
「……見合いをしたとき、実は迷いがあったんだ。誰かを本当に愛したこともないこの俺が、なにも知らない相手を一生守っていけるのか、自信がなくて」
意外な事実が語られ、私は再び目線を上げた。止まっていた彼の手が、愛でるように頭を撫で始める。
「でも、初音と話したほんの数十分で、その迷いは消えてた」
「どうして?」
「仕事や結婚に対して自分の考えをしっかり持っていて、俺とは違って迷いがない初音は、“なんて素敵な子だろう”って思った。この子となら、愛が見つけられるかもしれないって。たぶん、あのときから惹かれていたんだと思う」