ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
そうして、帰宅した朝羽さんと夕飯を食べ、お風呂も済ませたあと、いつものようにソファに並んで座り、日本酒で乾杯した。
おそらく一合は飲んだかというところで、すでにふわっふわしている私に、朝羽さんが言う。
「初音にしては結構飲んでるけど、大丈夫か?」
「ぜーんぜん大丈夫ですよ! いい日本酒は悪酔いしませんから~あっははは」
「どこが面白かった」
謎のタイミングで笑う私は完全に酔っている。ボソッと呟かれた朝羽さんのツッコミですら、妙にツボにハマる。
こんなにテンションが高いのは、たぶん真琴のことがあったからだろう。ふたりの仲の進展を願っていたから、真琴にその兆しが見えただけですごく嬉しい。
ほくほくした気分で隣を見れば、大好きな人がいて、恋をするっていいなと改めて思う。
とろんとした瞳で見つめていると、視線が絡まり、片手が伸びてきて肩を引き寄せられる。涼しげな顔で甘く触れられるのがたまらない。
そのまま彼に寄りかかり、私はふにゃりと表情を緩めた。
「朝羽さん……」
愛しさから自然と甘えるような声で名前を呼び、彼の肩に頭をすり寄せていた。これだけでは誘惑とは言えないだろうけど、幸せだからいいか。