ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
初めてデートをしたときの、朝羽さんの発言を持ち出してみると、彼は表情を変えずにこう答える。
「遠慮はしていない。毎晩していたキスも前戯みたいなものだ」
「前、戯……」
というのは、いわゆる行為の前にするあれやこれや、だよね? まさか、それが二週間も続けられていたとは!
拍子抜けしたような気分で、私は苦笑を漏らした。
「ずいぶん長かったですね」
「あなたは初めてでしょう。事を急くより、じっくりと馴らすことが必要かと。でも……」
そこまでで言葉を切った朝羽さんは、スッと私の手を取り、指先に舌を這わす。
ざらりとしたそれで舐められる初めての感覚に、指先から全身にゾクゾクとした快感が走り、思わず上ずった声を漏らしてしまった。
彼は赤い舌を覗かせ、こちらに流し目を向けて、官能的な笑みを浮かべる。
「もう十分だな。これだけで感じてくれてるんだから」
クラクラするほどの色気と、煽られる羞恥心で、冗談じゃなく気絶しそう。
すでに余裕をなくしている私の舐められた手はそのまま引っ張られ、首に抱きつけとばかりに誘導される。それと同時に彼は顔を近づけ、隙間なく抱きしめ合ってキスをした。
「遠慮はしていない。毎晩していたキスも前戯みたいなものだ」
「前、戯……」
というのは、いわゆる行為の前にするあれやこれや、だよね? まさか、それが二週間も続けられていたとは!
拍子抜けしたような気分で、私は苦笑を漏らした。
「ずいぶん長かったですね」
「あなたは初めてでしょう。事を急くより、じっくりと馴らすことが必要かと。でも……」
そこまでで言葉を切った朝羽さんは、スッと私の手を取り、指先に舌を這わす。
ざらりとしたそれで舐められる初めての感覚に、指先から全身にゾクゾクとした快感が走り、思わず上ずった声を漏らしてしまった。
彼は赤い舌を覗かせ、こちらに流し目を向けて、官能的な笑みを浮かべる。
「もう十分だな。これだけで感じてくれてるんだから」
クラクラするほどの色気と、煽られる羞恥心で、冗談じゃなく気絶しそう。
すでに余裕をなくしている私の舐められた手はそのまま引っ張られ、首に抱きつけとばかりに誘導される。それと同時に彼は顔を近づけ、隙間なく抱きしめ合ってキスをした。