ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
ふたりとも、きちんと籍を入れる前から、『家族だと思ってくれていいし、遠慮もしないで』と言ってくれている。
それでも、やっぱりまだ他人行儀になってしまうし、失礼がないようにしなきゃ、と緊張してしまうのは致し方ないことだろう。
今日はさらに、知らない方々と顔を合わせるのだ、余計固くなってしまう。
いくらカジュアルなパーティーだといっても、参加する方は皆、霞浦グループとなんらかの関わりがある。粗相があってはいけない。
そういうぎこちなさは表に出さないように努めて廊下を進んでいると、隣を歩く朝羽さんがふいに耳元に顔を寄せてくる。
「大丈夫、いつもの初音のままで」
私の心情を読み取ったらしい、彼の囁き。そのたったひとことで、心がふわっと軽くなる。
朝羽さんって、ちょっぴり疎かったり言葉足らずだったりするけど、最終的に必ず欲しい言葉をくれるんだよなぁ……。
ぼんやりそんなことを思いながら、すでに前を向いている彼を見上げ、私は自然な笑顔になって「はい」と返事をした。
それでも、やっぱりまだ他人行儀になってしまうし、失礼がないようにしなきゃ、と緊張してしまうのは致し方ないことだろう。
今日はさらに、知らない方々と顔を合わせるのだ、余計固くなってしまう。
いくらカジュアルなパーティーだといっても、参加する方は皆、霞浦グループとなんらかの関わりがある。粗相があってはいけない。
そういうぎこちなさは表に出さないように努めて廊下を進んでいると、隣を歩く朝羽さんがふいに耳元に顔を寄せてくる。
「大丈夫、いつもの初音のままで」
私の心情を読み取ったらしい、彼の囁き。そのたったひとことで、心がふわっと軽くなる。
朝羽さんって、ちょっぴり疎かったり言葉足らずだったりするけど、最終的に必ず欲しい言葉をくれるんだよなぁ……。
ぼんやりそんなことを思いながら、すでに前を向いている彼を見上げ、私は自然な笑顔になって「はい」と返事をした。