ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
三十帖はあるだろう広さの、モダンなリビングダイニングへと向かうと、早くも一組の夫婦が待っていた。
お義父様と同じくらいか少し上の歳だろう、長身で若干強面の男性と、ハーフだろうか、彫りが深くてとびきり美しい奥様。なんとなく、奥様が誰かに似ているような気がする。
誰だろうかと頭の中で検索しつつ、朝羽さんと一緒にそちらに近づいていくと、男性の顔に笑みが生まれ、強面の印象がわずかに崩れた。
「朝羽くん、久しぶりだね」
「ご無沙汰しております、社長。お変わりはありませんか?」
ご両親の前でも朝羽さんの無愛想は健在だったのに、いつの間にか総支配人モードになっていて。柔らかな笑みを湛えて挨拶し、私たちの間に入ってお互いを紹介してくれる。
「こちらは、霞浦グループの創立時からお世話になっている、ストレイト不動産の一条社長とハナ夫人です。彼女は私の婚約者の、飛高初音さんです」
不動産会社の社長ということと、一条という苗字を知り、はっとする。ついでに、ハナ夫人が誰と似ているのかもピンときた。
まさか、このご夫婦の娘さんは……と、信じられない気持ちで予想しつつ、とりあえずきちんと挨拶をする。
お義父様と同じくらいか少し上の歳だろう、長身で若干強面の男性と、ハーフだろうか、彫りが深くてとびきり美しい奥様。なんとなく、奥様が誰かに似ているような気がする。
誰だろうかと頭の中で検索しつつ、朝羽さんと一緒にそちらに近づいていくと、男性の顔に笑みが生まれ、強面の印象がわずかに崩れた。
「朝羽くん、久しぶりだね」
「ご無沙汰しております、社長。お変わりはありませんか?」
ご両親の前でも朝羽さんの無愛想は健在だったのに、いつの間にか総支配人モードになっていて。柔らかな笑みを湛えて挨拶し、私たちの間に入ってお互いを紹介してくれる。
「こちらは、霞浦グループの創立時からお世話になっている、ストレイト不動産の一条社長とハナ夫人です。彼女は私の婚約者の、飛高初音さんです」
不動産会社の社長ということと、一条という苗字を知り、はっとする。ついでに、ハナ夫人が誰と似ているのかもピンときた。
まさか、このご夫婦の娘さんは……と、信じられない気持ちで予想しつつ、とりあえずきちんと挨拶をする。