ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
素直に認めた彼と目を合わせ、ふふっと微笑む。そして、当然のように唇を重ねた。
こうしている今は、この人は私だけのものだと感じられる。私はちゃんと、愛されているのだと。
ドレスがずり落ち、露わになった肩にキスの甘い感覚が広がる。吐息を漏らし、うっとりと目を閉じていると、這っていた彼の唇が離れていった。
瞼を開ければ、前髪が絡み合う距離で、真剣な表情をした朝羽さんが私を見つめている。
「籍、入れようか。式まで待たずに」
突然彼の口から発せられた言葉に、私はドキリとして目を見張った。
もしかして、一条社長の話を断るために? と思い当ったものの、一応知らないフリをして聞いてみる。
「……どうして?」
「待ち切れないから」
さらりと返されたそのセリフは冗談めいているふうにもとれるけれど、彼の表情からは軽い雰囲気は感じない。直感的に、やはりあの話を聞いたのだろうと思った。
「初音の両親にも話さなきゃいけないし、俺だけで決められるものでもないんだが」
視線を絡ませる瞳には、複雑な色が滲んでいるように見える。
こうしている今は、この人は私だけのものだと感じられる。私はちゃんと、愛されているのだと。
ドレスがずり落ち、露わになった肩にキスの甘い感覚が広がる。吐息を漏らし、うっとりと目を閉じていると、這っていた彼の唇が離れていった。
瞼を開ければ、前髪が絡み合う距離で、真剣な表情をした朝羽さんが私を見つめている。
「籍、入れようか。式まで待たずに」
突然彼の口から発せられた言葉に、私はドキリとして目を見張った。
もしかして、一条社長の話を断るために? と思い当ったものの、一応知らないフリをして聞いてみる。
「……どうして?」
「待ち切れないから」
さらりと返されたそのセリフは冗談めいているふうにもとれるけれど、彼の表情からは軽い雰囲気は感じない。直感的に、やはりあの話を聞いたのだろうと思った。
「初音の両親にも話さなきゃいけないし、俺だけで決められるものでもないんだが」
視線を絡ませる瞳には、複雑な色が滲んでいるように見える。