ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
先ほどの梢さんの発言から推測すれば、朱華さんの親密な仲にある人は、ベアティチュードに関係がある人じゃないか、という記事らしいけれど……めちゃくちゃ嫌な予感。
「頻繁に泊まりに来てるのは、やっぱり恋人が働いてるからじゃないかって」
「でも、相手は霞さんなわけ……」
そこまで言い、なにげなくこちらを向いた大石さんと、ドアから顔だけ出す“家政婦は見た”的な状態の私の視線が、ばっちりぶつかった。
ものすごく暗い影が落ちているだろう私を見て、大石さんはギョッとしたように目を見開く。梢さんも私に気づき、軽く“しまった”という顔をする。
大石さんはあからさまに動揺した様子で、身振り手振りを交えて必死にごまかそうとしている。
「なっ、なんでもないのよ! あの、ほら、私たちが好きな韓流スターの話!」
「私は別に韓流は興味ないんだけど、大石さんが推しメンがいるとかで」
「梢ちゃん!」
冷静に、バレバレの嘘をつく梢さんも、あたふたする大石さんも、相変わらず面白いのに今は笑えない。
だって、朱華さんがベアティチュードによく来ているのは、朝羽さんに会うためかもしれないのだ。
「頻繁に泊まりに来てるのは、やっぱり恋人が働いてるからじゃないかって」
「でも、相手は霞さんなわけ……」
そこまで言い、なにげなくこちらを向いた大石さんと、ドアから顔だけ出す“家政婦は見た”的な状態の私の視線が、ばっちりぶつかった。
ものすごく暗い影が落ちているだろう私を見て、大石さんはギョッとしたように目を見開く。梢さんも私に気づき、軽く“しまった”という顔をする。
大石さんはあからさまに動揺した様子で、身振り手振りを交えて必死にごまかそうとしている。
「なっ、なんでもないのよ! あの、ほら、私たちが好きな韓流スターの話!」
「私は別に韓流は興味ないんだけど、大石さんが推しメンがいるとかで」
「梢ちゃん!」
冷静に、バレバレの嘘をつく梢さんも、あたふたする大石さんも、相変わらず面白いのに今は笑えない。
だって、朱華さんがベアティチュードによく来ているのは、朝羽さんに会うためかもしれないのだ。