ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
一条社長によれば、結婚の話を朱華さんに持ちかけたら、『朝羽だったら考える』と言っていたという。それはつまり、少なからず彼に好意を抱いているということになるだろう。

記事にどんなことが書いてあるのかわからないけれど、私にとっては単なるデマだと受け流せない。

大石さんたちに「気にすることないわよ!」と励まされても、それからしばらくどんよりとした気分が消えることはなかった。



その日の晩も、朝羽さんは特に変わった様子はなく。いつも通り一緒に夕飯を食べ、お風呂に入って、今はベッドの中で彼の腕に包まれている。

週刊誌の記事のことは知っているのか、一条社長との件はどうなったのか、なにもわからない。

こういうとき、思い切って聞いてみたほうがいいのだろうか。でも、それでもし私が彼のことを疑っていると思われたら嫌だし……。

他人にとっては取るに足らない問題かもしれないが、恋愛初心者の私には、とても難しい。

彼の体温を感じながら悶々と悩んでいるうちに瞼が重くなってきて、私はいつの間にか眠りに落ちていた。


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