ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
◇一途な恋情を止めるべからず
─Side*朝羽─
たったひとりの女性の笑顔にときめかされ、悲しげな顔に胸を締めつけられ、死ぬまでそばにいたいと願う。
自分がこれほどまでに誰かを愛する日が来るなんて、思ってもみなかった。
……見合いで彼女に出会うまでは。
初めて会った初音は、可憐さと凛とした雰囲気を感じた。例えるなら、霞草のような。
それは着物姿だったり、品のある振る舞いだったり、見た目の美しさからだけじゃない。
話しているうちに、しっかりとした意志を持っていて、純粋でまっすぐな心の持ち主だとわかり、魅力的だと思った。
漠然と、彼女となら恋ができるかもしれない、とも。
同じ目標に向かって、俺たちはぎこちなく、探り合いながら距離を縮めていった。
初音は本当の両親に育てられたわけではないという境遇から、すれている部分もあるのかと思いきや、まったくそんなことはなく。
仕事熱心でひたむきな姿に感心し、純真な心や笑顔に胸を打たれ、俺と違って喜怒哀楽を素直に表すところにも、自然と惹かれていた。
そうしていつの間にか、初音が待つ家に帰ることが密かな楽しみになっていることに気づく。
一緒に生活をしていくうちに、“相思相愛になる”という目標は、願望に変わっていた。
たったひとりの女性の笑顔にときめかされ、悲しげな顔に胸を締めつけられ、死ぬまでそばにいたいと願う。
自分がこれほどまでに誰かを愛する日が来るなんて、思ってもみなかった。
……見合いで彼女に出会うまでは。
初めて会った初音は、可憐さと凛とした雰囲気を感じた。例えるなら、霞草のような。
それは着物姿だったり、品のある振る舞いだったり、見た目の美しさからだけじゃない。
話しているうちに、しっかりとした意志を持っていて、純粋でまっすぐな心の持ち主だとわかり、魅力的だと思った。
漠然と、彼女となら恋ができるかもしれない、とも。
同じ目標に向かって、俺たちはぎこちなく、探り合いながら距離を縮めていった。
初音は本当の両親に育てられたわけではないという境遇から、すれている部分もあるのかと思いきや、まったくそんなことはなく。
仕事熱心でひたむきな姿に感心し、純真な心や笑顔に胸を打たれ、俺と違って喜怒哀楽を素直に表すところにも、自然と惹かれていた。
そうしていつの間にか、初音が待つ家に帰ることが密かな楽しみになっていることに気づく。
一緒に生活をしていくうちに、“相思相愛になる”という目標は、願望に変わっていた。