ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
「んふふ、しあわせ~」
「それはよかったですね」
どうやら気持ちよく酔えているらしい。こんなにふわふわとした様子の彼女は初めて見るため、なんだかこちらも口元が緩んだ。
華奢な腰に腕を回して立ち上がらせ、初音を支えたまま寝室へ向かう。彼女はふらつきながらもなんとか歩き、おぼつかない口調で言う。
「私ね~、ほんとに幸せなんです。朝羽しゃんといると」
「え?」
さっきの“しあわせ”は、いい具合に酔えているから出た言葉ではなかったのか?
意外に思いつつ、ふたり並んでベッドに座ると、初音は第三者に話すような調子で話し始めた。
「朝羽しゃんってね、なに考えてるかよくわかんなくって、冷たかったり鈍かったりするんだけど」
正直な物言いが、チクリと胸に刺さる。昔から周りに言われていたことだが、初音にもそう思われていたと知ると、妙に切ない。
密かにショックを受けていたとき、今にも眠ってしまいそうなとろんとした瞳で、彼女が「でも」と続ける。
「この人が旦那様でよかったーって、心から思うんです……」
「それはよかったですね」
どうやら気持ちよく酔えているらしい。こんなにふわふわとした様子の彼女は初めて見るため、なんだかこちらも口元が緩んだ。
華奢な腰に腕を回して立ち上がらせ、初音を支えたまま寝室へ向かう。彼女はふらつきながらもなんとか歩き、おぼつかない口調で言う。
「私ね~、ほんとに幸せなんです。朝羽しゃんといると」
「え?」
さっきの“しあわせ”は、いい具合に酔えているから出た言葉ではなかったのか?
意外に思いつつ、ふたり並んでベッドに座ると、初音は第三者に話すような調子で話し始めた。
「朝羽しゃんってね、なに考えてるかよくわかんなくって、冷たかったり鈍かったりするんだけど」
正直な物言いが、チクリと胸に刺さる。昔から周りに言われていたことだが、初音にもそう思われていたと知ると、妙に切ない。
密かにショックを受けていたとき、今にも眠ってしまいそうなとろんとした瞳で、彼女が「でも」と続ける。
「この人が旦那様でよかったーって、心から思うんです……」