ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
萎えかけていた気力を持ち直した俺は、昼食をとる前に初音に連絡することにした。彼女に頼みたいことができたのだが、それだけでなく、無性に声が聞きたい。

スマホを取り出すと、何件かメッセージが入っていた。朱華からの、一条社長が急きょ時間を割いてくれそうだというさっそくの報告と、もうひとつは大和から。


【さっき初音ちゃんに会ったよ。朝羽と一条朱華のことで誤解してるっぽい】


そのメッセージを読み上げ、俺の頭の中にハテナマークが飛び交う。

初音と会った？　朱華とのことで誤解してる？

なぜだ。いろいろと状況が掴めないんだが、こいつの伝え方は端的で簡潔すぎやしないか。


【なにか失言でもしたんじゃないの？　つっても、お前は無自覚だからわからないか】

「無自覚だと？」


続く文を見た瞬間眉をひそめ、思わずひとりでツッコんでしまった。

確かに失言したという自覚はない。だが、それは本当にしていないからだ……と、思う。

だんだんと自信がなくなってきてしまい、最近の俺たちのやり取りを振り返ってみる。

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