ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
マンションに帰ると、玄関のドアが閉まった直後から濃密なキスを交わし、そのまま寝室に向かった。
恥ずかしがる間もなく服を剥ぎ取られ、ベッドに押し倒される。荒々しい口づけからも、彼の余裕のなさが表れていて、胸がきゅうっと締めつけられる。
「こうやって、愛したくてたまらなかった。手加減できそうにない」
「いいですよ、朝羽さんの好きにして……」
私の口から大胆なひとことがこぼれると、彼の瞳には獣のような力強さが宿り、愛撫も激しさを増していった。
夜露に濡れた葉のように汗ばむ肌も、切なげで甘い表情も、艶めかしい吐息も絡み合い、愛欲にまみれていく。
そして、避妊具の袋は開けずに、なんの隔たりもないお互いの熱を感じながら、私たちはひとつになった。
これからなにが起こっても、すべて受け入れて生きていく心構えはできていることを、証明するかのように。