ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
心の中でぶつぶつ言いながらも、とりあえず身につけ、ちらりと鏡でチェックしてみる。
サイズはぴったりだし、大きめのフリルが取り入れられたワンピースのデザインもとても素敵だ。
でも、朝羽さんから見たらどうなんだろう。似合っていないと思ったらズバッと言われそうだな……。
自信がないまま、ゆっくりカーテンを開けると、すぐそこで待っていた彼がこちらを向く。
ほんの数秒、真顔でじっとこちらを見つめたあと、その表情にふわりと笑みが生まれた。
「とても可愛い。初音さんには花がよく似合う」
そんなふうに褒められ、みるみる頬が熱くなった。
こういうときに限って微笑むとか、反則ですよ。キザなことを言っているのにキザだと感じさせないこの人、本当にすごいわ……。
照れる反面、妙なところで感心する私をよそに、朝羽さんは「これをください」とスタッフに告げている。やっぱり買ってくれようとしているんだ、とはっとした私は、慌てて彼を止めた。
「ちょ、ちょっと朝羽さん! いいですよ、そんな……」
「なにかプレゼントしたいんです。今日は一応記念日でしょう」
すでにクールな顔に戻っている彼の言葉が、トクンと胸を打つ。
サイズはぴったりだし、大きめのフリルが取り入れられたワンピースのデザインもとても素敵だ。
でも、朝羽さんから見たらどうなんだろう。似合っていないと思ったらズバッと言われそうだな……。
自信がないまま、ゆっくりカーテンを開けると、すぐそこで待っていた彼がこちらを向く。
ほんの数秒、真顔でじっとこちらを見つめたあと、その表情にふわりと笑みが生まれた。
「とても可愛い。初音さんには花がよく似合う」
そんなふうに褒められ、みるみる頬が熱くなった。
こういうときに限って微笑むとか、反則ですよ。キザなことを言っているのにキザだと感じさせないこの人、本当にすごいわ……。
照れる反面、妙なところで感心する私をよそに、朝羽さんは「これをください」とスタッフに告げている。やっぱり買ってくれようとしているんだ、とはっとした私は、慌てて彼を止めた。
「ちょ、ちょっと朝羽さん! いいですよ、そんな……」
「なにかプレゼントしたいんです。今日は一応記念日でしょう」
すでにクールな顔に戻っている彼の言葉が、トクンと胸を打つ。