ご縁婚〜クールな旦那さまに愛されてます〜
考えていたことをそのまま言葉にしていた途中、じっとこちらを見つめる朝羽さんの視線に気づいて口をつぐんだ。
いけない、しゃべりすぎたかな。
感情を読み取れないその瞳から圧のようなものを感じ、自然と上がっていた口角が引きつる。
「あ、すみません、日本酒のことばかりベラベラと」
肩をすくめて謝ると、霞浦夫妻がぷっと吹き出し、声を上げて愉快そうに笑った。どうやら気分は害していないようでほっとする。
「いやいや、構いませんよ。どんな酒が合うのかは私も知りたいですから」
「さすが蔵元のお嬢さんね。量も飲めるの?」
代表に続いて、美魔女と呼ぶに相応しい美貌の奥様に問いかけられ、私は小さく首を振る。
「いえ、量はあまり……。それなのに、周りからは酒豪だと思われています」
この“酒蔵あるある”とも言えるエピソードを漏らすと、再び温かな笑い声が上がった。ただひとり、朝羽さんだけは無表情を崩さない。
実家が酒蔵だとやはり飲めるイメージがあるらしく、昔からクラスメイトにはよくネタにされていたのだ。
ちなみに、子供の頃からお酒を飲んでいるとも思われがちだけど、もちろんちゃんと法律は守っている。
いけない、しゃべりすぎたかな。
感情を読み取れないその瞳から圧のようなものを感じ、自然と上がっていた口角が引きつる。
「あ、すみません、日本酒のことばかりベラベラと」
肩をすくめて謝ると、霞浦夫妻がぷっと吹き出し、声を上げて愉快そうに笑った。どうやら気分は害していないようでほっとする。
「いやいや、構いませんよ。どんな酒が合うのかは私も知りたいですから」
「さすが蔵元のお嬢さんね。量も飲めるの?」
代表に続いて、美魔女と呼ぶに相応しい美貌の奥様に問いかけられ、私は小さく首を振る。
「いえ、量はあまり……。それなのに、周りからは酒豪だと思われています」
この“酒蔵あるある”とも言えるエピソードを漏らすと、再び温かな笑い声が上がった。ただひとり、朝羽さんだけは無表情を崩さない。
実家が酒蔵だとやはり飲めるイメージがあるらしく、昔からクラスメイトにはよくネタにされていたのだ。
ちなみに、子供の頃からお酒を飲んでいるとも思われがちだけど、もちろんちゃんと法律は守っている。