彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)
授業を終え、思いっきり背伸びする。
(眠い・・・)
連日のパトロールで、私の体は疲れていた。
(瑞希お兄ちゃんから元気をもらってるとはいえ、そろそろ疲れがたまってきたわ・・・)
〔★両立は難しい★〕
とりあえず、MESSIAHの件と神待ちスポットのことは、ちーちゃんとつなぐに伝えた。
会長には・・・半グレが絡んでいるので、安全を確保できてから知らせることにした。
(さすがに働きすぎだよね~今夜ぐらいは・・・家でお休みして爆睡しようかな?)
瑞希お兄ちゃんも仕事でいない。
充電する人がいないなら、行くだけ無意味。
頭の中で、この後の予定を組み立てていた時だった。
「菅原さん、まだ残ってるかい!?」
「え?赤井先生?」
私がいるクラスの担任である熱血講師・赤井先生が声をかけてきた。
いつもより、声が小さい気がした。
「菅原さん、ちょっといいかな!?」
「・・・はい、なんでしょうか?」
「っ!?・・・ここでは言えないから、場所を変えよう・・・」
珍しく小声で、歯切れ悪くいう赤井先生。
「一緒に来てくれ!」
「わかりました・・・。」
帰りたかったが、相手は塾の先生。
嫌な気持ちを顔に出さないようにして、荷物を持って着いて行く。
私を気にしながら前を歩く熱血教師。
案内されたのは・・・
「菅原さん、入って。」
「え?面談室?」
「君を待ってる人がいるんだ・・・!」
(誰が??私となんの話をしようというの?)
授業は真面目に受けてるし、悪い点はとってない。
問題行動は・・・菅原凛はとっていない。
お説教される心当たりがない。
疑問しかなかったけど、赤井先生が戸を開けてくれたので中に入った。