彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)
◇男(!?)と女(!?)の騙し愛!?龍星軍の集会なるか!?◇



雨が降り始めてからも、パトカーの音はやまない。

MESSIAHのボス達を拘束したまでは良かったが、警察から逃げることになってしまった私と瑞希お兄ちゃん。

パトカーとの追いかけっこは続いていたが、そろそろ・・・。



「ガス欠になりそうね。」



燃料がつきかけていた。



〔★活動限界がきていた★〕



「ガソリンスタンドに寄りますか?」

「そんな余裕ないわよ。」

「動かなくなると困りますよ?」

「敵からパクったもんだから、乗り捨てにすればいいわよ。とはいや・・・どこかに隠れるしかないわね・・・」



そんなやり取りをしている時だった。




ファンファンファン!




正面にパトカーが見えた。



「やば!」



それから隠れるように、ミクお姉さんは単車を動かす。

急ハンドルで、近くの駐車場へと入った。

ほどなくして、赤いランプの車が通過していく。



「行ったか・・・?」

「みたいですね・・・」



2人そろって、ほーっとため息をつく。

なんとか、見つからないでやり過ごせたみたいだった。



「ここ、どこでしょう?」

「日本なのは間違いないわね。」

「いえ、そういう規模で聞いてないです。」

「この場所・・・あの施設の駐車場みたいね。」



そう言って指さしたのは、茶色の建物。



「遊技場みたいに見えますね?」

「ええ。これ以上動き回るのは危険だし・・・朝まであそこに隠れましょう。」

「一夜を明かすんですか?」

「そういうこと。おいで。」



うなずけば、手をにぎられる。

ネイルアートされたツメに色気を感じる。



(今の私達・・・・・知らない人が見れば、恋人同士に見えるかな・・・?)



〔★男女逆だがあり得る★〕



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