彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)



「で?どうだった?」

〈え?〉

「大体のことは、黒子ファイブから聞いてるが・・・どんな風に戦ったんだよ?」



聞いてるというか、現場にいたんだけどな。



(凛がどんな風に自己申告するのやら・・・)



〈えーとですね・・・聞き込みから始まり、敵が出入りしてる場所などを特定しまして~〉

「ホームレスも使ってか?」

〈あ、彼らは協力してくれたんです!メイクと張り込みとモンタージュ作りを!〉

「本格的だな、おい!?」



張り込みは知ってたが、メイクと似顔!?メイクだと!?

ホームレスがそこまでするのかよ!?



(そっちの方が、探偵らしいじゃんか!?)



〔★警察並みともいえる★〕



「協力してもらったのは、ホームレスの方々だけか?」

〈NPOの方々にも協力を仰ぎました。〉

「夜の街を徘徊してる未成年を保護してる団体だよな?」

〈は、はい。名刺を頂いたので、コピーして、通報する際の協力要請をしまして・・・〉



マジで伊織の報告通りだな。

(どんだけ手際が良いんだよ!?)



「幡随院と関山の遊撃隊も出動させたそうだな?」

〈え!?あれは・・・偶然会っただけです。〉

「華麗なウィリー決めたそうだな?」

〈ちーちゃんがですよ!?〉

「わかってるよ。凛は・・・無事に帰れたのか?」

〈か、帰れましたよ!お兄ちゃんは?〉

「俺は出動してねぇぞ?」

〈あ!?そ、そうでしたね~!?く、黒子ファイブさんを見たので、いたような気になっていました・・・〉

「謝るなよ。別にいいから・・・。」



そうは言ってみたが、申し訳なさそうに言う凛の声を聞いて、ちょっとしたイタズラ心がわいた。



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