彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)
一応私にも、常連さんと言えるお客さんはついてるわけでですが・・・
「チョコちゃーん!買いに来たよぉ~」
「友達全員をそそってきちゃった♪」
「わあ!本当に可愛いお兄さんだぁ~」
「はじめまして、こんばんは~」
トコトコとやってきたのは、お化粧を覚えたての小学生集団。
「お、モテモテだな、チョコ!」
「チョコのために、今日は仕事を切り上げてきたぜ!」
「俺は仕事前に来たよ。夜勤はつらいわ~」
「チョコちゃんに渡されたコーヒー飲むと、不思議と頭がしゃきっとするんだよな!」
続いて、スーツ姿の男性たちがやってくる。
「今夜も大繁盛だね、チョコ君?家族へのお土産に買いに来たよ。」
「約束通り、おじさんもまた来たぞ~?」
スーツの集団よりも、少し年齢層の高い背広のおじさん達がくる。
「チョコお兄ちゃ~ん!ココアちょうだい!」
「こら、かおる!ちゃんと順番に並びなさい!みなさん、すみません!チョコ君もごめんね?」
「ママの言う通りだぞ~かおる?割り込みはしないで、ちゃんと並ばないとダメだぞ?注文する時も『チョコお兄ちゃん、ココアを下さい。』だろう?あと、パパとママの分も忘れないでくれよ~?」
一直線に私の足にしがみつきながら言う幼児を、その両親が注意しながら抱き上げて列に並ぶ。
「今日の現場は徹夜だからな~眠気覚ましに、チョコのとこで一杯飲まないとな!」
「そうだな。みんな待ってるから、早く買って帰ってやらねぇーとな!」
汗を拭きながら言うのは、作業着の似合うマッチョな男達。