彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)
「凛ちゃん、元が可愛いから何でも似合うわ~!」
「そ、そんな・・・・モニカちゃんのセンスがいいからですよ。」
「もぉ、ホントに謙虚なんだから!」
「ふん、皇助の自己主張をわけてやってもいいぐらいだな。」
「あんだとコラー!?」
「よせよ。けど、これなら瑞希も喜ぶな~」
「俺が何だよ?」
「え!?」
その声にドキッとする。
思わず、声がした方を見れば、その方はいた。
「瑞希お兄ちゃん!!」
「遅いぞ、お前らー?いつまで待たせんだよ?」
現れたのは、私が片思い中の麗しの君!
「お!似合うじゃんか、凛?」
元龍星軍総長の真田瑞希様の降臨!!
現在はバリスタとして働いているさわやかで優しい人!
可愛い見た目に反して、喧嘩は強くて、男らしくてカッコいいとこにギャップ萌え!!
私のことをすごく可愛がってくれて、甘やかしてくれ、時には厳しくしてくれるけど、やっぱり甘々の5歳年上のお兄さん!
いろいろ心配して、面倒を見てくれる最高に素敵な男性なんです!!
さらに言えば、私が男装と偽名を使うきっかけになった罪なお人でもあります!
〔★男装と偽名は凛が原因だ★〕
ニコニコしながら近づいてきた彼に、私も笑顔で答える。
「凛も、着流しにしたんだな?」
「お、お兄ちゃんも、着流しですね!?」
「はは!こういう時ぐらい、日本人らしくしないとな?」
着流し率が高いと思いながらも、そのお姿に見惚れる。
男性でありながら、中性的な美しさを持つ好きな人。
リップを縫っているわけでもないのに、常に桃色の唇が魅惑的!
和服を着ていることで、首筋のあたりがとても色っぽいのです!
(じろじろ見てはいけないとわかってるけど~視線が言うことを聞かないわー!)
浮かれながら、ついつい見入っていれば彼と目が合う。
途端に、困ったような笑みを向けられた。
「にしても、凛・・・なんで浴衣の下にアンダーシャツなんか着てんだよ?」
「え?」
指摘されたのは、見ていたことではなく、服装のこと。