彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)
◇初代命令で手出し無用!?愛と友情の板挟み!!◇
ぐったりしたカンナさん達が帰った後、『宿題が終わるまで集会なし』の件は、他の先輩達の耳にも入った。
「ぶっわはははは!そりゃあいいじゃねぇか!凛助ぇ!」
「宿題できるまで集会はお預けって、真面目な凛ちゃんらしいわねぇ~」
「僕が決めたわけじゃないですよ!?」
仕事から戻ってきた百鬼とモニカちゃんに、冷たい飲み物を出しながら訂正する。
「獅子島さんが決めちゃったんです。」
「瑞希も同意しただろう。」
「そんなに、できてなかったの、みーちゃん?」
「今が夏休み前半なら、文句は言わない程度の出来具合だったな。」
モニカちゃんの問いに、苦笑いで答えるお兄ちゃん。
「とりあえず、当分は凛をフォローする感じで見てやってくれ、伊織。」
「仕方あるまい。」
「ありがとうございます、獅子島さん、瑞希お兄ちゃん。」
「フン!先輩の甲斐性だ。」
「おうよ。頼ってくれてサンキューな、凛?」
「そ、そんな、僕は~」
「じゃあモニカちゃんも、違う面でサポートしてあげる!美味しいご飯を作ってあげるわ♪」
「モニカちゃん。」
「お勉強する時は、ここに来るように伝えてちょうだい。」
「すみません、ありがとうございます。」
「俺も目が覚めるコーヒー入れてやるからな?」
「ありがとうございます、瑞希お兄ちゃん!」
「わはははは!俺様はー!」
「「「お前は何もできないから、しなくていい。」」」
「そうだけどコラー!!」
(でしょうね・・・)
ぶっちゃけ、百鬼に学力は期待できない。
〔★期待できるのは体力だ★〕