明日死ぬ僕と100年後の君
「誰がそこまで働いてくれって頼んだんだい!」
「わたしが働かないでどうやって生活していくの? 文句があるならお母さんが働けば!?」
どうしてだろう。
どうしてお互いを責めずにはいられないんだろう。
どっちが欠けてもだめなのに。
お母さんが働いているから生活できて、おばあちゃんが家事やひいばあの介護をしているから家族として成り立っている。
そんなこと、子どものわたしでもわかる。
でもふたりは不満をぶつけあうばかりで、感謝の言葉なんて聞いたことがない。
そしてわたしも、傷つけるばかりの家族に感謝する気持ちは、とうに消え失せてしまっていた。
「じゃあ誰がばあちゃんの介護するって言うんだ! あんたがしてくれるって!?」
「ああもう、どうしてそうなるのよ……。だからずっと言ってるじゃない。介護ヘルパーを頼もうって。介護施設に入れるのもどうかって、パンフレットも渡したでしょ? まさか読んでないの!?」