明日死ぬ僕と100年後の君
わたしがもっと、優しい子だったらよかったのかな。
おばあちゃんを手伝っても、全然なっていない、余計な仕事を増やすなと言われるばかりで、結局やめてしまった。
いまじゃやっているのは買い物と、ひいばあの食事の手伝いくらいだ。
お母さんとおばあちゃんの仲を取り持つのも、いつしか諦めてしまった。
疲れているお母さんには、仲良くしてとは言いにくかったし、自分がたいして役に立てていない手前、おばあちゃんにも頼みにくかった。
わたしがもっと強ければ、諦めずにがんばる心があれば、うちの家族はもっとうまくいっていただろうか。
でもがんばるって、どれくらい?
どれくらいわたしは、このギスギスした空気を中心で吸い込んでいたらいい?
この家には救いはない。
わたしたちは命に縛られている。
そしてこの呪いみたいな運命は、繰り返されていくんだろう。
ひいばあが死んでも、今度はおばあちゃんが。
おばあちゃんが死んだら、次はお母さんが。
そしてお母さんが死んだら……わたしが。