明日死ぬ僕と100年後の君
「だから、なんていうか……」
「大崎先輩」
呼ばれて顔を上げる。
そこには嬉しそうに笑う、久保さんがいた。
「ありがとうございます! これからも、よろしくお願いしますね!」
いつにも増してきらきらとした笑顔を向けられて、少し怯む。
「あ、うん。こちらこそ……。っていうか、わたしは仮入部で、あと少しでいなくなるんだけど」
「えっ。大崎先輩、やっぱりやめちゃうんですか……? このまま正式入部してくれないかなって、実は期待してたんですけど」
あからさまにショックを受けたような顔をされ、戸惑った。
わたしがいない方が、きっとボランティア部の雰囲気も良くなり、やりやすいだろう。
わたしが仮入部する前の元の部は、もっと居心地が良かったはずだ。
「な、なんで? わたし、協調性ないし。ボランティアとか、柄じゃないし……」
「そうですか? 大崎先輩、とっても向いてると思ってたのに」
「冗談だよね?」
頬を引きつらせつつ尋ねると、久保さんはハッと口元に手を当てた。