明日死ぬ僕と100年後の君

億劫そうに言うわたしに、美咲がケラケラ笑う。


「無気力女のいくるがボランティアってまじ笑えるよねぇ。ほんと似合わなーい」

「そんなの自分がいちばんそう思ってるよ。はー……いやだなぁ。美咲代わってよ」


机にぺたりと頬をつける。

机の上に残っていた消しゴムのカスが、ため息で飛ばされていく。



「ペナルティーの意味ないじゃん。ま、聖人に迷惑かけないようにやんなさいよ?」

「はぁ~い……」



まるで母親のように美咲に言われ、余計に憂鬱になった。

友だちもわたしより、聖人を信用するのか……。


目をつむり、視界と一緒に教室の喧騒もシャットアウトする。


もしかしたら、わたしが初めて有馬夕星という人間を嫌いな存在になるのかもしれない。

そう考えると益々、有馬のことが気になっていった。


わたしを嫌う彼はきっと、わたしとは真逆の場所に立っている人だろうから。




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