明日死ぬ僕と100年後の君




ボランティア部の部室前で、深くて長いため息をついた。


ひと気のない廊下でその音は大きく響く。

遠くから聴こえる生徒の笑い声や運動部のかけ声より、ずっとずっと。


吐いた息と一緒に、わたしの中のやる気の塊も飛び出して、冷たい床に落ちコンコンと転がった。

そんなものが本当にわたしの中にあったかは怪しいけれど。


何度もサボろうと思ったけれど、結局ジャージに着替えてここに立っている。

担任の飯塚先生に確認したら、本当に部活をサボるたびにペナルティー期間が延びると言われてしまったからだ。


横暴だと食い下がったけど「大崎には必要なことだ」とよくわからないことを言われ、職員室を追い出された。

ボランティア活動がわたしに必要って、一体どういうことなんだろう。


ボランティアなんて、正直まったくやりたくない。

誰かの為、なんて気には到底なれそうにないし、そもそもそういう偽善じみた建前は大嫌いだ。

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