透明な恋《短》



夜木side




昨日の放課後、一度だけでいいから一緒に帰ってくれとせがまれ仕方なく、隣のクラスの子と一緒に下校した。



彼女は綺麗な髪を綺麗にセットして、でも伊達さんみたいに何もしてない方がいいな。



彼女はバッチリ化粧をしていて、でも伊達さんみたいに化粧してない方が……。



何処を見ても、何をしていても伊達さんと比べている自分にひどく驚いた。



俺、どんだけ伊達さんの事好きなわけ。



帰り道、その子に告白された。



「ごめん、俺好きな子居るんだ」



「え、だ、れ??」



「……言えない。ごめんね」



彼女は俯き、かすかに震えていた、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。それでも、自分の気持ちにうそはつけない。



伊達さんに会いたいな……。



かすかに動く口元を、彼女が見ていたなんて気づきもせず。その日は彼女と別れた帰宅した。



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