いつか恋とか愛にかわったとしてもー前篇ー
屈託なく強の顔をのぞき込んでくる勝子の頬を、強は両手で包んだ。
思わず口にしてしまいそうな想いを隠しながら。
「そんなことはない。なあ――約束してくれないか――」
「何を?」
間近に迫る強の瞳が急にとても真剣なものになったのと、骨っぽい指の感触に男の人の手を感じ、勝子は少し緊張した。
「なにかあったら一番に俺に知らせろ。必ず助けに行く。俺が行くから」
「わかった」
「絶対だ」
「うん、絶対に」
兄なのに胸がとくんと波打って、とくんとなってしまったことに勝子の胸はまたとくんと鳴った。
思わず口にしてしまいそうな想いを隠しながら。
「そんなことはない。なあ――約束してくれないか――」
「何を?」
間近に迫る強の瞳が急にとても真剣なものになったのと、骨っぽい指の感触に男の人の手を感じ、勝子は少し緊張した。
「なにかあったら一番に俺に知らせろ。必ず助けに行く。俺が行くから」
「わかった」
「絶対だ」
「うん、絶対に」
兄なのに胸がとくんと波打って、とくんとなってしまったことに勝子の胸はまたとくんと鳴った。