いつか恋とか愛にかわったとしてもー前篇ー
「有難う」
休み時間になると、勝子は山城さんの机に行って、スマホを返した。
小さく頷き、山城さんは「多分これで終わりじゃないと思うから気をつけてね」と言って、制服のポケットにスマホをしまった。
山城典子は、勝子がひかりたちの次のターゲットになることを確信していた。
これまで誰も彼女たちに反抗しなかったのに、してしまったから。
それも転校初日に。
正直典子は、転校生がもし典子のように、いや願わくば典子以上にルックスがいけてなくて、おどおどしたような野暮ったい女であればいいと思った。
そしたらひかりたちのターゲットがそちらに移ってくれるのに、と期待していた。
けれどその期待は大外れだった。
教室に登場した転校生はおどおどしているどころか凛としていた。
飾りっ気も愛想もなかったけれど。
休み時間になると、勝子は山城さんの机に行って、スマホを返した。
小さく頷き、山城さんは「多分これで終わりじゃないと思うから気をつけてね」と言って、制服のポケットにスマホをしまった。
山城典子は、勝子がひかりたちの次のターゲットになることを確信していた。
これまで誰も彼女たちに反抗しなかったのに、してしまったから。
それも転校初日に。
正直典子は、転校生がもし典子のように、いや願わくば典子以上にルックスがいけてなくて、おどおどしたような野暮ったい女であればいいと思った。
そしたらひかりたちのターゲットがそちらに移ってくれるのに、と期待していた。
けれどその期待は大外れだった。
教室に登場した転校生はおどおどしているどころか凛としていた。
飾りっ気も愛想もなかったけれど。