いつか恋とか愛にかわったとしてもー前篇ー
だから則子の「勝子が自分に代わってターゲットになってくれれば」という期待は、「勝子がひかりたちの仲間に加わったらどうしようか」という恐怖に変わった。
けれど勝子はひかりたちを止めてくれた。
クラスで初めて。
転校してきたその日に。
そんな子がいるのだと、典子は驚いた。

これまで誰も助けてくれる生徒はいなかった。
巻き添えをくらわぬようにひそひそと眺めているか、面白がって見物するようなクラスメイトばかりだったから。

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