いつか恋とか愛にかわったとしてもー前篇ー
第4章 浩二の報復

暴行計画

勝子をいたぶる計画はあっさり失敗した。
勝子チームが去っていき、カラオケ屋の前にひかりチームが残された。
浩二が「お茶でも飲んでいく?」と美佳たちを誘ったが、彼女たちが困ったようにひかりを見るので、「もう帰ろう」と、帰宅を促した。

ひかりはリビングのソファで勝子の兄を思いだしていた。
美佳と由紀は強に興味があるようだったけど、勝子の兄・強の方がクールで大人の色気が漂い、ひかりのタイプど真ん中だった。
肩に手を乗せられたとき、上からのぞき込まれた瞳を見たとき、ひかりは一瞬息が止まるかと思った。
「君も勝子にちょっかいを出さないでくれ」と言われた時には大好きな人に叱られたように心がシュンとした。
真田勝子は相変わらず憎たらしかったけど、でもあの兄貴に嫌われるようなことはしたくない。
いやな女だと思われたくない。
勝子の兄の姿がずっとひかりの頭から離れなかった。
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